Ｃ－１２．［ㅎ無音化］ㅎ無音化について整理する 。
＜これだけは＞
＊ここで、[ ]という鍵括弧が使われていますが、この括弧は［発音どおりだと、このように書きますよ］という印です。
また、＜ ＞という鍵括弧で括った文字は「書く時はこう書いてくださいね」という印です。
二つの括弧の区別をしながらよんでください。
（１） 「ㅎパッチム」を含む単語
「ㅎパッチム」を含む単語は、たくさんありますが、最後の音が「ㅎパッチム」になる単語というのはありません。
「좋」다（良い）
「놓」다（置く）
のように、必ず動詞・形容詞の語幹の一部として存在します。
かつてネット上で、「햏」という誰も読めない文字が使われたことがありますが、最後の音が「ㅎパッチム」になる単語は造語以外ないと考えて良いでしょう。しかし、ここで厄介なのは、発音です。
（２） 「ㅎパッチム」の発音
「Ｃ－６．パッチムの代表音」にも書きましたが、「ㅎ」パッチムの代表音は、「ㄷ」です。しかし、「ㅎ」パッチムを持つ単語は、動詞・形容詞なので、基本的に活用します。活用するということは、「아/어」とか、「으」といった語尾が付くと言うことであり、「連音化する」ということでもあります。（Ｃ－９．パッチムの連音化 ／ Ｃ－１０．二重パッチムの連音化）
좋다 （良い／好きだ）という形容詞は、「良いです／好きです」という活用（해요体）にする時、
＜좋아요＞
となります。本来パッチムは連音化するので、×[조하요]と発音したいところなのですが、「ㅎパッチム」を持つ動詞・形容詞の場合、「ㅎ」を読まずに、
[조아요]
と発音します。（※「ㅎパッチム」を持つ形容詞の活用は、不規則が多いので注意が必要。詳しくは「Ｅ－３５．パッチム有りの形容詞の해요体（ㅎ変則）を整理する」「Ｅ－３９．パッチム有りの形容詞の(으)면体（ㅎ変則）を整理する」をご覧ください。）
놓다（置く）、넣다（入れる）、 낳다（生む／産む）も同様です、
＜놓아요＞（置きます）[노아요]
＜넣어요＞（入れます）[너어요]
＜낳아요＞（生みます）[나아요]
となります。このような現象を「ㅎパッチムの無音化と言うのです。」
＜さらに＞
「ㅎパッチムの無音化」は、「ㅎを含む二重パッチム」にも起こります。（※二重パッチムの詳しい説明は、Ｃ－７．【パッチム】二重パッチムの7つの代表音を整理する）
＜괜찮아요＞[괜차나요]（ 大丈夫です）
＜싫어요＞ [시러요]（嫌です）
＜많아요＞ [마나요]（多いです）
＜끓어요＞ [끄러요]（沸きます）
＜닳아요＞ [다라요]（すり減ります）
＜もっと詳しく＞
「ㅎパッチム」を持つ動詞・形容詞は母音と付くと「無音化」しますが、後ろに子音が来た時には、「激音化」または、「Ｃ－１１．濃音化」を起こします。激音化についての詳しい説明は、「Ｃ－２２．[激音化]動詞・形容詞の語幹パッチム「ㅎ」の後ろに「ㄷ、ㅈ、ㄱ」が来る場合の激音化」をご覧ください。