Ｃ－１０．［連音化］二重パッチムの連音化について整理する。
＜これだけは＞
＊ここで、[ ]という鍵括弧が使われていますが、この括弧は［発音どおりだと、このように書きますよ］という印です。
また、＜ ＞という鍵括弧で括った文字は「書く時はこう書いてくださいね」という印です。
二つの括弧の区別をしながらよんでください。
（１） 「二重パッチムとは」
二重パッチムとは、パッチムが「ㄺ」「ㅄ」というように、 二個あらわれるパッチムのことで、その数は次の１１個です。「パッチム」自体の説明は、「Ｃ－６．パッチムの代表音」「Ｃ－７．二重パッチムの代表音」をご覧ください。
「Ｃ－７．二重パッチムの代表音」にも書きましたが、この二重パッチムは、パッチムとして発音する時、「どちらか一方だけ発音します。人生の意味を持つ＜삶＞の発音は[삼]となります。また、二重パッチムの後ろに子音が来るとき、例えば、読むの意味がる＜읽다＞＞の発音は[익따]となります。
（２） 「連音化すると二重パッチムは二つ読む」
ところが、二重パッチムの後ろに母音が来ると、「Ｃ－９．連音化」し、パッチムを二つとも発音します。例えば、<읽다>（読む）を、「読みます」という丁寧な表現（해요体）にすると、＜읽어요＞となります。＜읽＞の後ろに＜다＞がある時は[익따]のように[익]と読み、<ㄹ>を読まなかったのですが、＜읽어요＞は、
＜읽어요＞ [일거요]
と発音します。
없다[업따]（ない） 밝다[박따]（明るい） 앉다[안따]（座る）
という単語も同様です。
例：＜없어요（ありません）＞ ⇒ [업써요] ※없어요は活用すると[써]のように濃音化する特殊性があります。
＜밝아요（明るいです）＞ ⇒ [발가요]
＜앉아요（座ります）＞ ⇒ [안자요]
動詞・形容詞の活用だけではなく、名詞の後ろに助詞が付いた場合も起こります。
값[갑]（値段） + 이（が） ＝ <값이> [갑씨](濃音化が起きる)
삶[삼]（人生） + 이（が） ＝ <삶이> [살미]
넋[넉]（魂／精神）+ 이（が） ＝ <넋이> [넉시](濃音化が起きる)
※濃音化が起きる物もあるので二重パッチムの連音化は少し複雑です。
＜さらに＞
「해요体」以外にも「으면（～ならば）」という活用だったり、「은」という形容詞の過去連体形、「을」という未来連体形の場合も同様に連音化が起きます。
＜없으면 됐어요（なければいいですよ）＞ ⇒ [업쓰면] ※없다は活用すると[쓰]のように濃音化する特殊性があります。
＜밝은 빛（明るい光）＞ ⇒ [발근]
＜앉을 수 있어요（座れますよ）＞ ⇒ [안즐]
＜もっと詳しく＞
二重パッチムの中で「ㅎ」が含まれるものに関しては、連音化しても「ㅎ」は読みません。「ㅎ」パッチムは「Ｃ－９．連音化」しない特徴を持っています。 これを、「Ｃ－１２．ㅎパッチムの無音化」といいます。
많아요[마나요]（多いです）
끓어요[끄러요]（沸きます）
닳아요[다라요]（すり減ります）
※만나요（会います）と많아요（多いです）を聞き間違える人がいるんですけど、[만나요]はパッチムがあり、[마나요]はパッチムがありません。字づらだけで覚えていると聞き分けが難しくなるので、しっかり連音化の知識を含めて覚えた方が確実に理解できるようになります。