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F－１３．「連結語尾」について整理する

＜これだけは＞　①連結語尾・②冠形詞形語尾・③先語末語尾・④終結語尾

　韓国語で「語尾」と言われるものは、４種類あります。 語尾というのは、動詞・形容詞にくっ付けて、「～です」とか、「～だけど」など、単語の接着剤を担い、単語の羅列を文に変身させる要素です。「韓国語の文法を学ぶ」というのは、この「４種類語尾に何があるか。４種類の語尾に動詞・形容詞をくっつけるとき、動詞・形容詞はどのように変化させるのか。」を学ぶことにほかなりません。

　ここでは、語尾を学ぶ上で、「４種類の語尾に何があるのか」を考えます。「動詞・形容詞はどのように変化させるのか」は活用の項目で詳しく説明します。

　４種類の語尾を考えるうえで、４つの分類してみましょう。

　　　비싸지만 맛있는 음식을 먹-었-습니다.

  　　　 （高いけど　美味しい　食べ物を　食べまし　た）

　①ピンクの「지만（けど）」のように、本来「비싸다 高い（食べ物を食べました）」＋「맛있다 美味しい（食べ物を食べました）」という二つの文をくっつける接着剤の役割をするものを「連結語尾」といいます。ほかに「(으)니까　～だから」「-고 （～てから）」「아/어도　～ても」などの語尾があります。

　②緑のように「食べ物」という名詞を「美味しい」という形容詞で飾る（修飾する）ための語尾を「冠形詞形語尾」と呼びます。 形容詞だけでなく、動詞が名詞を飾ることもあります。一般に「連体形」と呼ばれる形に変える語尾です。現在、過去、未来および動詞、形容詞によってもそれぞれ形が異なります。

　③赤で示された「過去」を表す語尾を「先語末語尾」と言います。一番最後に来る「 終結語尾（この文の場合は습니다）」より先行する語尾で、「先語末語尾」です。語末語尾より先行するものは他にも、意志や推量を表す「-겠」、尊敬を表す「-시」などが代表的です。

　④青で示された文を終わらせる最後の語尾を「 終結語尾」と呼びます。文を終わらせるということなので、最後にくる「ㅂ니다」であったり、ため口の「아/어」であったり、やわかい丁寧な「아요/어요」がそれにあたります。

　②Ｆ－１５．冠形詞形語尾（連体形語尾）、③Ｆ－１２．先語末語尾、④Ｆ－１１．終結語尾についての詳しい説明は、各ページを設けています。今回は、「 連結語尾を取り上げます。他の語尾は、それぞれのページを参考してください。

　　それと、以上４つの語尾に加えて、「～できる」「～したい」「～しなければならない」という「表現文法」も学ばなければいけません。これら表現文法も無数にあるので、他のページで詳しく説明します。

「連結語尾～「二つの文」をつなぐ接着剤」

　「連結語尾」というものは、「二つの文を一つにまとめる役割」をします。例えば、次のような二つの文があります。

　この料理は、美味しい。　この料理は、値段が安い。　

　이 요리는 마있다.           이 요리는 값이 싸다.

 これを一つの文にしたいと思ったら、「この料理は」は共通しているので、一つにまとめて、

　この料理は、（美味しい　+　値段が安い）。

　이 요리는 ( 맛있다 + 값이 싸다)

　というように（　）でくくることができます。ここで「맛있다（おいしい）」と「값이 싸다（値段が安い）」を足し算します。「맛있다（おいしい）」と「값이 싸다（値段が安い）」は、ここではどちらも良い印象の表現です。そうすると、次のように「-고（～て）」を使って、まとめることができます。

　この料理は、美味しくて値段が安い。

　이 요리는 맛있고 값이 싸다.

 このよに、二つの文を一つの文にまとめたいときに使う語尾が、「連結語尾」なわけです。接続詞、「그리고（そして）」を使ってもいいのですが、この場合は結局二つの文のままです。 （接続詞についてのまとめは「F-9.接続詞について整理する」をご覧ください。）

　この料理は、美味しい。そして、値段が安い。

　이 요리는 맛있다. 그리고 값이 싸다.

　接続詞というのは、実は、連結語尾を単独で使うために、近代になって多用され始めた文法要素で、

　・그리고（そして）　　　⇒「-고」が「～して～して」の「て」の部分を担う。例：먹고 자고 지냈어요.（食べて寝て過ごしました）

　・그래서（それで）　　　⇒「(아/어)서」が「～なので～」の「ので」の部分を担う。例：머기 아파서 공부 못해요.（頭が痛いので勉強できません）

　・그러면（それならば）　⇒「(으)면」が「～ならば～」の「らば/れば」の部分を担う。例：비싸면 사지 마세요.（高ければ買わないでください）

　・그래도（それでも）　　⇒「(아/어)도」が「～しても～」の「ても」の部分を担う。例：열심히 일해도 돈이 모이지 않아요（頑張って働いてもお金がたまらない）

　・그러니까（それだから）⇒「(으)니까」が「～だから～」の「から」の部分を担う。例：비가 오니까 우산 가지고 가.（雨が降っているから傘を持っていきなよ）

　・그렇지만（そうだけど）⇒「-지만 」が「～だけど～」の「けど」の部分を担う。例：맛있지만 비싸요. （美味しいけど高いです）

　・그런데（そうだけど）　⇒「는데/(으)ㄴ데 」が「～だけど～」の「けど」の部分を担う。例：맛있는데 비싸요. （美味しいけど高いです）

  ・그러나（そうだが）　　⇒「(으)나 」が「～だけど～」の「けど」の部分を担う。主に書き言葉で使う。例：맛있으나 비싸다. （美味しいけど高い）

　それぞれ分解すると、連結語尾が出てきます。上の物は、初級でよく使うものですので、接続詞と一緒に覚えておくといいと思います。使い方としては、それぞれ「動詞・形容詞の活用方法」が異なるので、連結語尾の形だけでなく、活用方法も覚えなければなりません。活用の仕方は、Ｆ－１０．韓国語の語尾変化の考え方（語幹方式と語基方式）について整理するの内、「語基方式」を見てください。

　以上のように連結語尾は、文の一番最後に来る「終結語尾」、過去や主語への尊敬を表す「先語末語尾」と性質がことなるものです。二つの文を繋げるという点では「冠形詞形語尾（連体形）」と似ていますが、「冠形詞形語尾（連体形）」は、あくまでも名詞を飾る（修飾する）ものなので、連結語尾とはことなります。

＜さらに＞

　初級会話に関して、上記の連結語尾を知っているとほぼ困りません。しかし、連結語尾は他にも多数あるので、一度ハングル能力検定試験の出題範囲で整理しておきます。

＜もっと詳しく＞