助詞６．【～と】 하고/(이)랑について学ぶ。
＜これだけは＞
「～と」という韓国語の助詞は数種類あります。
| 書き言葉に多く使われ少し固いイメージ。公式文書や学校のレポートではこれを使う。 ただし、話し言葉で全く使わないというわけではなく、場合によっては自然に出てくることがある。 |
와/과 |
| 話し言葉で多用されるが、日記や手紙、エッセイなどの書き言葉で使っても問題ない。 しかし、公式文書や大学のレポートでは「와/과」を用いる。 |
하고 |
| 話し言葉で使い、自分だけが見る日記では書き言葉で使用される。 しかし公式文書や大学のレポートでは「와/과」を用いる。 |
(이)랑 |
今回はこの中でも特に、「하고」「(이)랑」に着目して解説します。
「하고」は 「パッチム」による区別がないが、「(이)랑」は「パッチム」による区別がある
比較的、書き言葉でも話し言葉でも多く使われる「하고」ですが、名詞にパッチムあるなし関係なく使える便利な助詞です。一方で、「(이)랑」はパッチムによる区別があります。
| 名詞がパッチムで終わっているものの例 음악（ 音楽） | 이랑 がつく | 음악이랑 스포츠를 좋아합니다. （音楽とスポーツが好きです） |
| 名詞がパッチムで終わっていないものの例 스포츠（ スポーツ） | 랑 がつく | 스포츠랑 음악을 좋아합니다. （スポーツと音楽が好きです） |
パッチムがある時に挿入される「이」については、「F－６．「指定詞」を整理する。」で詳しく説明してあるので、今回は省略します。「이」の前にパッチムがある場合は、「Ｃ－９．連音化」が起きるので注意しましょう。
「음악이랑」の発音は連音化して
[음마기랑]
となります。
「『～と一緒に』という用法」
名詞の部分に人物がくると、たいてい「～と一緒に」という表現が使われます。これは「와/과」と変わりません。
친구하고 같이 밥 먹었어요.（友達と一緒にご飯を食べました）
남동생하고 함께 조깅했어요.（弟と一緒にジョギングしました）
친구랑 같이 밥 먹었어요.（友達と一緒にご飯を食べました）
남동생이랑 함께 조깅했어요.（弟と一緒にジョギングしました）
＜さらに＞
「하구」と発音されることがある
ソウル方言では「오」と「우」が置き換えられる減少が頻繁にあります。「그리고」を「그리구」といったり、「밥 먹고」を「밥 먹구」という具合です。「하고」も例外ではなく、「하구」と発音される事があります。しかし、書くときには「하고」と書くようにしてください。日本語でも「ゆうことを聞きなさい」と発音しても「いうことを聞きなさい」と書くのと一緒です。
激音化、口蓋音化する 「하고」
「하고」は「하」から始まるので、「激音化」「口蓋音化」の対象です。
＜激音化＞
인문학하고[인무나카고]（人文学と）
우리 집하고[우리지파고]（うちの家と）
＜口蓋音化＞
이것하고[이거타고] 이것 주세요.（これとこれください）
나팔꽃하고[나팔꼬타고] 장미꽃 주세요. （朝顔とバラをください）
＜もっと詳しく＞
「와/과」との違い
「하고」「(이)랑」は「格助詞」の代わりに使えます。 「～と～が～だ」「～と～を～だ」の形、例えば、
나는 과일하고 채소를 좋아해.（わたしは果物と野菜が好きだ）
나는 과일이랑 채소를 좋아해.（わたしは果物と野菜が好きだ）
となるような文は、「하고」「(이)랑」であれば、
나는 과일하고 채소하고 좋아해요. （わたしは果物と野菜と（が）好きだ）
나는 과일이랑 채소랑 좋아해요. （わたしは果物と野菜と（が）好きだ）
「을/를」と「하고」は置き換え可能ですが、「와/과」は、
× 과일과 채소와 좋아해요.
のように、「와/과」は使用できません。