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語尾１３．【動詞＋した（か）】【形容詞＋だった（か）】動詞・形容詞 の過去形「았다/었다」について学ぶ。

＜これだけは＞

　（１）「해요体」の復習　

　「해요体」の詳しい説明は、「語尾８．【動詞＋ます（か）】【形容詞＋です（か）】動詞・形容詞＋아요/어요について学ぶ 」をご覧ください。ここでは、簡単に「해요体」を簡単に復習してから、過去形「았다/었다」について学びます。

　「해요体」は、語尾の付け方は二通りあって、「아요」か「어요」をつけます。 「아요」「어요」という二つの語尾は、よく見ると「ㅏ　陽母音が含まれるもの」「ㅓ　陰母音が含まれるもの」になっています。陽母音は陽母音、陰母音は陰母音と相性がいいというルールがあるので、陽母音語尾「아요」の直前には「ㅏかㅗ」が来て、陰母音語尾「어요」の直前には「ㅏかㅗ以外」が来ると予測できます。

　　辞書形から「―다」を取った一番後ろが「陽母音」　+　아요

　　辞書形から「―다」を取った一番後ろが「陰母音」　+　어요

（２）過去形「았다/었다/였다」　

 　動詞・形容詞を過去形にする語尾、「았다/었다」 も、だいたいこれと同じ基準で付けることができます。名詞を過去形にする「였다」については、「語尾14．【名詞+だった（か）名詞の過去形「이었다/였다」について学ぶ」で説明します。ここでは動詞・形容詞を過去形にする「았다/었다」を説明します。

　　辞書形から「―다」を取った一番後ろが「陽母音」　+　았다

　　辞書形から「―다」を取った一番後ろが「陰母音」　+　었다

  しかし、「았」と「었」は、【過去】を表すだけの語尾なので、「았다/었다」を付けただけでは、「～した」「～だった」という言い切りの形になっています。「～しました」「～でした」という丁寧な言い方にするためには、さらにここから活用する必要があります。

（３）丁寧な言い方に変える語尾「습니다/어요」を付ける。　

　　韓国語では、「です・ます」のような丁寧な言い方にする語尾が二通りありました。かしこまった丁寧な言い方は、「ㅂ니다/습니다」を付け、やわらかい丁寧は「아요/어요」を付けるという物でした。詳しく復習したい方は、下記のリンクを参照ください。

語尾７．【動詞＋ます（か）】【形容詞＋です（か）】動詞・形容詞＋ㅂ니다/습니다について学ぶ。

語尾８．【動詞＋ます（か）】【形容詞＋です（か）】動詞・形容詞＋아요/어요について学ぶ。は、

　　①かしこまった丁寧「습니다」を付ける。

　　（２）上で、「았/었다」を付けた過去形は、「았/었」と「다」に分けられます。厳密に言うと、「았/었」の部分だけが過去の意味をになった語尾で、「다」は過去を辞書形（言い切りの形）にするための語尾です。ですので、上の表の「찾았다（探した）」「멀었다（遠かった）」は、過去の辞書形と言うことができます。

　　　かしこまった丁寧のルールは、辞書形を見たとき、

　　・「―다」の直前にパッチムがあるもの　＝　「다」をとって、「습니다」を付ける。

　　というルールがありました。過去形になると、「다」の直前は、「았/었」という『パッチムがあるもの』でしかありませんから、シンプルに、過去の辞書形から「다」をとって、「습니다」をつけることで、かしこまった丁寧にすることができます。

＜過去形のかしこまった丁寧＞

　②やわらかい丁寧「어요」を付ける。

　　やわらかい丁寧は、①と同様に「았/었다」を付けた過去形の辞書形から「다」をとるというのは一緒です。しかし、やわらかい丁寧のルール、

　　・　辞書形から「―다」を取った一番後ろが「陽母音」　+　아요

　　・　辞書形から「―다」を取った一番後ろが「陰母音」　+　어요

　がそのまま適用できる訳ではなく、「았다」は「았」という陽母音をもっていますが、「어요」を付けます。つまり、やわらかい丁寧は、

　　過去形のやわらかい丁寧は、過去の辞書形から「―다」を取った一番後ろが 「陽母音」「陰母音」関係なく　+　어요　をつける

　ことになります。これは、なぜこうなるのかを深く考えずに、そのまま覚えてしまった方が良いと思います。

＜過去形のかしこまった丁寧＞

＜さらに＞

「縮約形」

　上では単純に辞書形から「다」をとって、「아요」、「어요」をくっつける活用を説明しました。ここでは、縮約形といって、「았다」、「었다」が縮約されてしまうパターンを学びます。このパターンは、辞書形から「다」をとった時に、「最後の文字にパッチムがない」ものに起こるのが特徴です。

　①辞書形から「다」をとった時に、最後の文字に「ㅏ」「ㅓ」が含まれるパターン

 辞書形から「다」をとった時、最後の文字に「ㅏ」「ㅓ」が含まれる場合次に来る「았다」「었다」は同じ音のため縮約されます。

②辞書形から「다」をとった時に、最後の文字に「ㅗ」「ㅜ」が含まれるパターン

 辞書形から「다」をとった時、最後の文字に「ㅗ」「ㅜ」が含まれる場合、次に来る「았다」「었다」と一文字を形成し、「왔다」「웠다」に縮約されます。

※書き言葉の過去形などは縮約せずに「오았다」「보았다」「주었다」と書くことがある。

③辞書形から「다」をとった時に、最後の文字に「ㅐ」「ㅔ」が含まれるパターン

 辞書形から「다」をとった時、最後の文字に「ㅐ」「ㅔ」が含まれる場合、次に来る「어」が消える縮約をおこします。

④辞書形から「다」をとった時に、最後の文字に「ㅣ」が含まれるパターン

 辞書形から「다」をとった時、最後の文字に「ㅣ」が含まれる場合、次に来る「어」に「ㅣ」が組み込まれる縮約をおこします。「었다」に「ㅣ」が組み込まれるという考え方は、Ｂ－５．ハングルのヤユヨを参考にしてください。ここでは単純に、説明しますが、「ㅣ」が「었다」に組み込まれる時、「ㅣ」は「・」に変化し「어」にくっ付き、「여」になると考えてください。そうすると下のような変化になります。

※書き言葉の過去などでは、縮約させずに「보이었습니다」「모이었습니다」「마시었습니다」「가르치었습니다」と書くこともあります。

⑤「하다（する）」と「되다（なる）」の縮約

 「하다（する）」と「되다（なる）」の縮約 は、それぞれ「했다（した）」、「됐다（なった）」となります。「되다」は母音字「ㅣ」が含まれれているからといって、④の縮約のように「도ㅕ」のような形にはなりません。「ㅚ」に「ㅓ」がそのままくっついた、「ㅙ」の形をとります。

　「하다」に関しては、本来の活用を説明すると、「았다/었다」がつくのではなく、唯一「였다」がつく活用になっています。「하였다」が本来の形です。しかし、これはかしこまった書き言葉以外ではほとんど使われないので、「했다」を覚えておけば十分です。

＜もっと詳しく＞

「尊敬表現の過去形」

　尊敬表現については、「語尾10.【敬語表現】「～でございます」「～なさいます」動詞・形容詞・名詞の尊敬語「(으)세요」「(이)세요」について学ぶ」で詳しく学びました。特に、「さらに」の（３）において、「尊敬語の基本形（辞書形）」は、尊敬の過去形を考える上で重要なポイントなので、復習しておきましょう。

＜尊敬の基本形（辞書形）＞

　「尊敬の基本形（辞書形）」は、全て「다」の前が「시」になっています。「시」ということは、上の「さらに」における「④辞書形から「다」をとった時に、最後の文字に「ㅣ」が含まれるパターン 」と同じような過去形にすることができます。

　もちろん、ここでの「마시다（飲む）」の「시」は尊敬の「시」ではありませんが、尊敬語も同じように「셨다」という形になります。

＜尊敬表現の過去形（辞書形）＞

　丁寧な語尾と結合し、「です・ます」の形に変えたければ、「습니다」「어요」を付けます。