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E－62．ㅁ名詞化について整理する。

＜これだけは＞

１．「ㅁ名詞化 」とは

　韓国語の 名詞の中には、動詞や形容詞が名詞化しているものも多数あります。その中でも代表的なのが「ㅁ」が付いた名詞です。

　「E-61.기名詞化について整理する」でも説明していますが、「기名詞化」によっても名詞化ができます。「기名詞化」との違いについては、

　E-61をご覧ください。

　動詞・形容詞に「ㅁ」がつく名詞の作り方は「으면体」です。「으면体」は変則活用があるので注意が必要です。詳しくは、以下の項目をご覧ください。

（１）「パッチム無し」は「다」を取って、語幹に「ㅁ」を挿入します。

　　　 가르치다（教える）  ⇒　 가르침（教え）

（２）「パッチム有り」は「다」を取って、語幹に「음」を付け ます。

 　　　믿다（信じる）  ⇒　 믿음（信じること＝信仰／信頼）

（３）「ㄹパッチム」で、いわゆる「ㄹ脱落」は起き ませんが、二通り存在します。

　　　基本的には、「다」を取ってた上で、語幹に「음」を付ける パターン。

　　　 울다（泣く）  ⇒　 울음（泣くこと）

 　　　얼다（凍る）  ⇒　 얼음（氷）

　　他に「다」を取ってた上で、語幹の「ㄹ」パッチムのすぐ横に「ㅁ」を挿入 し、二重パッチム「ㄻ」にするパターンがある。

　　　 살다（暮らす）  ⇒　 삶（暮らし）

※「ㄹパッチム」を持つ語の場合、「ㅁ名詞化」を「派生名詞」とみるか、「動名詞」とみるかでことなります。この違いにつていは「さらに」で説明しています。

変則は各々次のようにな ります。。

（４）「ㅂ変則」：「다」を取ってた上で、語幹の「ㅂ」パッチムを除去し「움」を付け ます。

 　　　돕다（助ける）  ⇒　 도움（助け）

（５）「ㄷ変則」：「다」を取ってた上で、語幹の「ㄷ」パッチムを「ㄹ」パッチムに変えて「음」を付け ます。

 　　　걷다（歩く）  ⇒　 걸음（歩き）

（６）「ㅅ変則」の語彙や「ㅎ変則」の語彙は、「ㅁ」の形であまり名詞化をしない。あえて名詞化するのであれば、以下のようにな ります。

　　　「ㅅ変則」：「다」を取ってた上で、語幹の「ㅅ」パッチムを除去し「음」を付け ます。

 　　　낫다（ましだ／よい）  ⇒　 나음（まし）

　　 「ㅎ変則」には、色形容詞や形状形容詞が多いが、それぞれ違う形で名詞が存在す します。

　　　　빨갛다（赤い）→　빨강(赤）

　　　　동그랗다（丸い）→　동그라미（まる）

 （７）「名詞」も「ㅁ名詞化」することができます。

　　　　ただし、名詞は最初から名詞なので、「名詞単独で使う時」ではなく、「文法表現と一緒に」使います。

　　　　特に相性がいいのは、「옳다, 나쁘다, 이롭다, 분명하다, 확실하다, 틀림없다, 드러나다, 알려지다」が後続する場合です。

　・철수가 학생임이 틀림없다.（チョルスが学生であることは違いない。）

  ・철수는 자신이 학생임을 알렸다.（チョルスは自分が学生であることを教えた。）

２．過去形の「ㅁ名詞化 」

　「ㅁ名詞化」は過去形にも付けることができます。

　 　했다（した）  ⇒　 했음（したこと）

　　만들었다（作った）  ⇒　 만들었음（作ったこと）

３．「ㅁ名詞化 」の使い方と注意点

本来は「ㅁ名詞化」であったと推測できるが、「동그라미（まる）」のように末尾が「미」になっている名詞がある。

　도우미(ヘルパー／お手伝い ／留学生を支援するチューター、「가사 도우미（家事手伝い）」とすることで、「家政婦」）

　※「도우미」は、俗っぽい意味で「風俗で言うところのキャスト」 で使われる)

　귀요미（俗っぽい意味での「かわいこちゃん」 だが、いかがわしい意味でも使われる。）

ほかにも、묻다（埋める）  ⇒　 무덤（墓）のような変化を起こしているものもあります。

この「ㅁ名詞化」は、日記調のブログなどで、一連の行動を羅列する時に使われ ますが、「箇条書きに近いスタイル」になります。

このスタイルで日記を書くと、現在形であっても過去形扱いになります。

　・오늘은 학교에 감. or 오늘은 학교에 갔음.

　・수학을 공부함. or 수학을 공부했음.

　・수업을 마치고 친구와 영화를 봄. or 수업을 마치고 친구와 영화를 봤음.

 ネットで韓国語を学習した者の中には、一般的な作文のスタイルだと勘違いして、初級で多用する 人がいますが、時制の感覚が身に付かないので、お勧めはできません。

　また、未来の事柄に関してリスト化したい時は、「아/어야 하다」の形でなら可能です。

　× 내일은 친구를 만남.

　〇 내일은 친구를 만나야 함.

＜さらに＞

１．「派生名詞」と「動名詞」

「ㅁ名詞化」は、「派生名詞」「動名詞」の二種類があります。

「ㅁ名詞化」の「派生名詞」は、以下の＜もっと詳しく＞で挙げたような完全に形が固定されているもののことを言います。

一方で「ㅁ名詞化」の「動名詞」は、他の文法と結合して使われるもののことをいいます。

動名詞になる文法表現には以下のようなものがあります。

「ハン検3級」

「ハン検準2級」

「ハン検2級」

たとえば、「_(으)ㅁ으로써」といった文法要素と共に使われる時、「ㅁ名詞化」は「動名詞」になります。

この場合は「ㄹパッチム」 の動詞・形容詞の活用は、二通り許容されています。

　몸을 움직여 놀음으로써 체력이 향상되고 건강에도 좋다.（体を動かして遊ぶことで、体力が向上して健康にも良い。）

　몸을 움직여 놂으로써 체력이 향상되고 건강에도 좋다.（体を動かして遊ぶことで、体力が向上して健康にも良い。）

動名詞で使われる場合、「음」の形を取れることにはなっていますが、慣例的に二重パッチム「ㄻ」になることの方が一般的です。

만들다：　평화로운 세상을 만듦과 동시에 그 평화를 유지하는 시스템을 만들어야 한다.

　　　（平和な世界を作ると同時に、その平和を維持するシステムを作らなければならない。）

알다：　  인성교육은 앎과 동시에 행함으로 연결되어야 한다.

　　　（情操教育は知ることと同時に、行動に繋がらなければならない。）

길다：    한국에 있던 시간이 긺에도 불구하고 끝까지 한국어에 익숙해지지 못했다.

　　　（韓国にいた時間が長いにもかかわらず、最後まで韓国語に慣れることができなかった。）

　　　　삶（暮らし）は、「×살음」になりませんし、알다（知る）も「×알음」にはなりません。

「派生名詞」は、以下の＜もっと詳しく＞で挙げたような完全に形が固定されているので、どちらを取るかを個別に覚える必要があります。

　　派生名詞としての　「삶（暮らし）」は二重パッチムですし、「얼음（氷）」は「얾」にはならず、語幹に「음」を付けるタイプです。

　　놀다（遊ぶ）に関しては、 動名詞では 「놂」が許容されますが、名詞で扱う場合は 「놀음」ではなく「놀이（遊び）」を使うのが一般的です。

　　形は少し違いますが、놀다（遊ぶ）の名詞化は「노름（賭博）」という 別単語が存在する。

２．名詞に出て来る「ㅁ名詞化」

　派生名詞は、「名詞」なので、「ㅁ名詞化」が含まれたものも多いです。「ㅁ名詞化」だと気づかないまま使っている物も多いと思います。ということは、「派生名詞」は「ㅁ名詞化」を特に意識せずにそのまま覚えてしまえば良いと思います。

　볶음밥（チャーハン）　　　→　볶다（炒める）

　쌈장（葉っぱで包んで食べる料理に付ける味噌）　→　싸다（包む）

　쌈요리（葉っぱで包んで食べる料理全般のこと）

３．「직하다」「직스럽다」

「ハン検準2級」「TOPIK4、5級」には、「ㅁ名詞化」を使った「직하다」「직스럽다」が出てきます。

＜もっと詳しく＞

「派生名詞」としてハングル検定トウミに載っている物を下記にまとめました。文法構造としては3級からの扱い であるため、3級以降から増えだします。ただし、初級から少しずつ出現します。

※赤く記したものは、形に注意する必要があるもの。

「ハン検5級」

「ハン検4級」

「ハン検3級」

「ハン検準2級」

「ハン検2級」

「その他」