Ｃ－２６．［濃音化］「ㄹ」 代表音パッチムを語幹にもつ動詞・形容詞の濃音化について整理する。
＜これだけは＞
（１） 「濃音化とは」
ここでもう一度、平音、激音、濃音についておさらいしておきます。
| 平音（韓国語：예사소리/평음） | ㄱ ㄷ ㅂ ㅈ |
| 激音（韓国語：거센소리/격음） | ㅋ ㅌ ㅍ ㅊ ㅅ ㅎ |
| 濃音（韓国語：된소리/경음/농음） | ㄲ ㄸ ㅃ ㅉ ㅆ |
ソフトに発音する平音（かつ有声音化をおこし、二つの音をもつ）、息を強く吐き出す激音、「息を出さずに、平音より少し高め（カラスの鳴きまねのように）に出す」濃音という三つの違いがあります（詳しい説明は、Ｃ－１）。濃音の文字は「５つ」あります。
「濃音化」は、「文字でみると濃音じゃないんだけど、読む（発音する）時には、濃音にする」 ことを言いました。
＜학교＞ （学校） ⇒ [학꾜]
＜덥다＞ （暑い） ⇒ [덥따]
＜합법＞ （合法） ⇒ [합뻡]
左の＜ ＞の文字と[ ]内の発音には少し違いがあります。学校は＜학교＞と書きますが、発音するときは、[학꾜]となり、「교」の部分が「꾜」で発音されています。
（２） 「『ㄹ』代表音パッチムを持つ動詞・形容詞の語幹とは」
動詞・形容詞の語幹に「ㄹ」代表音パッチムを持つものを言います。例えば、以下のようなものがあります。
| ㄾ | 핥다[할따]（なめる）、훑다[훌따]（すすぎ出す、じろじろ見る） |
| ㄼ | 짧다[짤따]（短い）、넓다[널따]（広い）、떫다[떨따]（渋い） |
これらは、「-고（～て）」「-지만（～だが）」「-습니다（～です／～ます）」といった語尾と連続しても、「濃音化」を起こします。
・짧지만[짤찌만]（短いですが）
・넓고[널꼬]（広くて）
・맛이 떫습니다[떨씀니다]（味が渋いです）
＜さらに＞
上のような濃音化は、「살다（住む）」「알다（わかる）」といった、パッチムが一文字の時には起こりません。
×살고 있어요[살꼬이써요]
×알지만[알지만]
＜もっと詳しく＞
| ㄾ | 핥다[할따]（なめる）、훑다[훌따]（すすぎ出す、じろじろ見る） |
は、現在連体形や終止形の時には、「流音化」を起こします。詳しくは、C-21.[流音化]パッチム「ㄹ」の後ろに子音「ㄴ」が来る場合の流音化について整理する 」
をご覧ください。