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Ｃ－２１．【流音化】パッチム「ㄹ」の後ろに子音「ㄴ」 がくる場合の流音化について整理する。

＜これだけは＞

（１）流音とは

　「流音」とは、子音「ㄹ」のことです。「舌側音」という呼び方もありますが、単純に、子音「ㄹ」だと思っても良いです。子音「ㄹ」は、英語のように、「r」「ㅣ」を区別する必要はありませんが、「다리（脚）」のように母音の間では、「r」で発音され、「달（月）」のように、パッチムとして発音されるときは、「ㅣ」で発音されます。

「다리（脚）」	「달（月）」
①舌を平らに開き、赤い丸の歯茎を一度弾くようにし、 ②舌先は離して、口の中の空気をゆっくり吐き出す。	①赤い丸と舌先を付ける。 ②舌先は付けたまま、口の中の空気をゆっくり吐き出す。

（２）流音化とは

　子音「ㄹ」は、「舌先を使う発音」なので、鼻音「ㄴ」と発音の仕方が似ていますが、「ㄹ」は、「口の中の空気をゆっくり吐き出す」発音なのに対して、「ㄴ」は、鼻から息を出すので違う音がでます。

　ですが、「舌先を使う発音」という共通点があるために、二つの音が連続すると互いに影響し合う関係にあります。

口腔図をみてもらうとわかると思いますが、赤い点で示したところが同じです。

「ㄴ」の口腔図	「ㄹ」の口腔図

この発音する位置が同じために、「ㄴパッチムの後ろにㄹが来ると「ㄴパッチムがㄹ」に変わったり」、「ㄹパッチムの後ろにㄴが来ると「ㄴがㄹ」に変わったり」する現象が置きます。この現象を、「流音化」と呼びます。

ここでは、（２）のパターンを詳しく見ていきます。

＜さらに＞

「流音化の練習」

　流音化の説明に、

　　ㄹ　+　ㄴ 　→  ㄹ　＋  ㄹ

　という図で説明しているものもありますが、「足し算」のように覚えるより、 「舌先を使う発音」という共通点を考えて練習した方がいいです。　初級単語であっても、流音化する漢語が多いので、できるだけ数をこなして、「聞いて覚える」「発音本来の書き方も覚える」という練習を繰り返した方が、早く慣れると思います。

　例を参考に、以下の単語を発音し、「発音本来の文字」で書いてみましょう。「発音本来の文字」を書くときは[ ]で括りましょう。

　＜例＞

　　書くとき「물냉면（水冷麺）」　　　発音本来の字[물랭면]

　　書くとき「생일날（誕生日）」　　　発音本来の字[생일랄]

　　書くとき「한라산（漢羅山）」　  　発音本来の字[한라산]

　　書くとき「설날（正月）」  　　　 発音本来の字[설랄]

    書くとき「실내（室内）」　　  　　発音本来の字[실래]

    書くとき「달나라（月の国）」      発音本来の字[달라라]

    書くとき「잘나다（優れている）」  発音本来の字[잘라다]

「単語や文法間で起こる流音化」

　 単語と単語の間、単語と文法の間でも「流音化」がおこります。

  ・일 년(1年)　 　　       　　　　　　　[일련]

  ・몸살 났어요.（筋肉痛になった）　　　　　[몸살라써요]

　・돈을 내 주세요.（お金を払ってください） [도늘래주세요]

　・내일 숙제를 내면 안 돼요?（明日宿題を出してはダメですか？）　[내일숙쩨를래면]

　・이 사진 잘 나왔네요.（この写真映りが良いですね）[이사진잘라완네요]

　・돈을 잘 넣었어요?（お金をちゃんと入れましたか）[돈을잘러어써요]

　・이번에 여행 갈 나라는 어디예요?（今回旅行する国はどこですか）[이번에여행갈라라는]

서울대학교 언어교육원著(2000：46-47)「외국인을 위한 한국어47②」(Korea Language PLUS)

＜もっと詳しく＞

「二重パッチムの流音化」

　 「ㄹ」で発音される、二重パッチムを持つ動詞の内、次のようなものは、「現在連体形」や終止形にする時、「流音化」を起こします。   

＜例＞