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Ｄ－１２．漢数詞を２０～１００まで整理する（十の位ずつ）

＜これだけは＞

「漢数詞」「固有数詞」という言葉と、その使い方

　 韓国語の数字には、日本語の数字と同じく、「漢数詞」と「固有数詞」の区別があります。「漢数詞」というのは、「イチ」「ニ」「サン」「シ」「ゴ」という漢字の音読みで読むもののことです。韓国語だと、「一(일)」「三(삼)」「四(사)」のように読みます。漢字は中国語由来なので、「一（イー）」「三（サン）」「四（スー）」といった中国語の発音と共通点を見つけることができるのが特徴です。

　一方、「固有数詞」というのは、韓国語独自、日本語独自の読みで読むもののことです。例えば日本語なら「ひ(一)」「ふ(二)」「み(三)」という読みがあります。これに物を数える「つ」を付けると、「ひとつ」「ふたつ」「みっつ」のようになるし、日にちを数える「か」を付けると、「ふつか」「みっか」になります。

　「ついたち」は、×「ひとたち」とはなりませんが、このような例外を除けば、「ひ」「ふ」「み」がいろいろ形を変えて単位を表すという点では一緒です。つまり、「固有数詞」は、「活用」するのです。反対に「漢数詞」は活用しません。韓国語も似た特徴を持っています。

　ところで、固有数詞は韓国語の場合、1～100まで割り当てられています。日本語は「ひとつ」～「とお」までで、「11」以降は、×「とおひとつ」とは言わずに、漢数詞で読みます。そこが、日本語と韓国語の大きな違いです。

韓国語の 「漢数詞」

　さて、今回は漢数詞の話なので、漢数詞の話に戻します。漢数詞は、中国語由来なので、中国語の「一（イー）」「二（アール）」「三（サン）」「四（スー）」といった中国語の発音と似ているのが特徴です。覚える時も、アラビア数字で対応させるより、「漢字で対応させた方が覚えやすい」です。というのは、中国語由来の「漢数詞」は、アラビア数字で表記すると、「文字数に違いが出てくる」からです。一の位までは良いのですが、十の位以降は文字数が、漢字とアラビア数字では異なります。

「十」がアラビア文字では2文字、漢字とハングルでは1文字になっているのに気づいたでしょうか。「ハングルの文字数は、漢字の文字数と同じ」なので、少し面倒であっても、十の位以降は漢字と文字数を対応させながら覚えていった方が良いと思います。漢字とハングルの文字数を比較して、もし、文字数が異なっていれば、それは間違っているということがすぐにわかるからです。百の位以降になると顕著に差がわかります。

　今回は、２０～１００までを十の位ずつ、まとめてみます。１～20までは、「D-11.漢数詞を1～20まで整理する」を、千の位以降は、「D-13.漢数詞を千～１万まで整理する(千の位ずつ」をご覧ください。以下には、20～100までをまとめます。

　漢数詞は、漢字に対応しているので「二十」なら「二」の韓国語 漢数詞「이」に、「十」の韓国語漢数詞「십」を付ければ完成です。

　「백(百)」は、日本語で×「一百(いっぴゃく)」としないように、韓国語でも×「일백」とはしません。ですが、当然「二百」なら、「이백」というように、「이(二)」をつけます。

＜さらに＞

「細かい数字」の読み方

　韓国語で数字を口頭で伝える／聞くケースはそんなにないような気がします。ショッピングするにしても、最近は値札がついているし、ネットショッピングでも値段をアラビア数字で見れば済みます。市場で値引いてもらうといっても、456ウォンみたいな細かな値段の付け方をする店主はまれでしょう。

　そう考えると、298や235という細かな数字を口頭でやりとりする機会は、本当に少なくなっていると思います。

　日にちは1～31まで言えれば良いし、気温もせいぜい±0～30台、年齢に至っては漢数詞を使う「만〇〇〇세(満〇〇〇歳)」という三桁までの言い方はありますが、自分の年齢が言えれば十分でしょう。

　歴史の授業だと、年号を口頭で言われたものを筆記するという作業をするかもしれませんが、日本で韓国語を勉強している多くの人にはあまり必要のない能力だったりします（もちろん通訳者は、兼ね備えていないとどうしょうもないですが）。

　ですから、日本で韓国語を勉強する文には、あまり目くじらを立てて、細かな数字を聞き取る練習だとか、アラビア数字をハングル表記に直す問題をする必要はありません。初級であれば1～31くらいまでを素早く言える程度の能力で十分です（ただし、素早くです）。ということで、ここでは、21～31までをまとめておきます。

＜もっと詳しく＞

「百の位」

　百の位は、二百以降「二百」なら、「이백」というように、「이(二)」をつけます。

「発音変化」（鼻音化）

　漢数詞は基本的に、一文字ずつ区切ってはっきり発音すれば通じます。しかし、韓国語には発音ルールがきっちりと定まっているので、発音ルールにしたがって発音しなければなりません。

　発音ルール．「ㄹ」の鼻音化ルール（さらに詳しい説明は、「D-11.漢数詞を1～20まで整理する」内の＜もっと詳しく＞をご覧ください。）

　　韓国語は、「ㄱ」「ㅂ」パッチムの代表音後ろに「ㄹ」がくると、「ㄱ」「ㅂ」パッチムの代表音が、それぞれ、「ㅇ」「ㅂ」で発音され、さらに「ㄹ」が「ㄴ」で発音されます。これは発音だけなので、表記は変わりません。

 漢数詞、「륙(六)」の前に、「ㄱ」「ㅂ」パッチムを持つ「육(六)」「백(百)」「십(十)」が来た場合、「ㄱ」「ㅂ」パッチムの代表音が、それぞれ、「ㅇ」「ㅂ」で発音され、さらに「ㄹ」が「ㄴ」で発音されます。これは発音だけなので、表記は、「육」のままでいいです。